小林 弘幸(こばやし ひろゆき)
順天堂大学 医学部 総合診療科研究室
病院管理学研究室 教授
公益財団法人 東京都医師会 理事
一般社団法人 先端医科学スポーツアカデミー (AMSA)代表理事
▼専門
小児外科学、肝胆道疾患、便秘、Hirschsprung’s病、
泌尿生殖器疾患、外科免疫学、スポーツ医学、医療訴訟
▼プロフィール
ロンドン大学付属英国王立小児病院など、世界的に有名な小児外科病院で、数多くの症例や外科手術を経験。
順天堂大学に日本初の便秘外来を開設し、これまで1万人以上もの便秘患者を診察している。
他の大学病院からも診断を依頼され、国際的な学会でも指導的立場で活動を行っている。
自律神経研究の第一人者でもあり、自律神経のバランスを意識的にコントロールすることで、心身のパワーを最大限発揮できると主張。
数多くのトップアスリートのコンディショニング、パフォーマンス向上指導にかかわっている。
1987年3月 順天堂大学医学部 卒業
1988年4月 順天堂大学大学院医学研究科入学
(小児外科)
1987年6月 順天堂大学附属順天堂医院外科 研修医
1989年5月 順天堂大学大学院医学研究科 大学院生
1991年7月 ロンドン大学付属英国王立小児病院
外科 研修医
The hospitals for sick children Great Ormond Street ,London-senior house officer(臨床研修)
1992年2月 トリニテイ大学附属小児研究センター
研究員
Children Research Centre Our Lady’s hospital for sick children Dublin, Ireland-senior research fellow
1992年3月 順天堂大学大学院医学研究科卒業
1994年1月 アイルランド国立小児病院外科 研修医
National Children’s Hospital Harcourt Street, Dublin, Ireland-surgical registrar(臨床研修)
1995年1月 順天堂大学医学部小児外科学 助手
1996年4月 順天堂大学医学部小児外科学 臨床講師
1999年4月 順天堂大学医学部小児外科学 講座講師
2003年7月 順天堂大学医学部小児外科学 助教授
2006年11月 順天堂大学医学部病院 管理学研究室 教授
同年11月 順天堂大学医学部 総合診療科研究室 教授
現在に至る
▼所属学会・認定・資格
【所属学会】
英国小児外科学会(評議員)
日本小児外科学会(評議員・庶務委員・機関誌委員・Pediatric Surgery International Publication Committee委員)
専門医認定制協議会(広報幹事)
日本外科学会(邦文誌編集幹事)
日本救急医学会関東地方会(幹事)
外科クリニカルビデオフォーラム(幹事)
日本小児泌尿器科学会(評議員)
日本小児放射線学会(編集幹事)
日本小腸移植研究会(幹事)
日本臨床外科学会
日本周産期新生児医学会
日本内視鏡外科学会
日本救急医学会
日本内視鏡学会
【資格】
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本小児外科学会認定医
日本外科学会認定医
日本小児外科学会専門医
日本小児外科学会指導医
日本外科学会専門医
▼診療内容
「便秘の診断はまず腹部のエックス線画像を撮ります。高齢者はさらに大腸の内視鏡検査も受けていただく。
なぜなら、女性の場合はお産の経験があると直腸瘤が、高齢者では大腸がんが、便秘の原因として潜んでいる場合があるからです。
昨年は8,000~9,000人を検査して10人ぐらい見つかりました。
ほかにも検査によって、糖尿病、甲状腺機能低下症などが見つかることもあります。
糖尿病はほとんど便秘になる病気です。
便秘をあなどってはいけません。」
「大学病院だからといって特別なことはしません。もちろん、検査はしっかり行うし、他科と連携して治療することもあります。
基本的には生活習慣、特に食事と運動の指導をします。
便秘には、いくつかの型がありますが、治療法は腸内環境を整えるに尽きます。
なぜなら便秘の原因は生活習慣だからです。
一日3食をしっかり食べて、あとは発酵食品と食物繊維を摂ること。運動も重要で、私はセルエクササイズというのを考案し、お勧めしています。
これは細胞を活性化させるエクササイズなのですが、実行していただければ7割は治ります。」(小林医師)
ただし、便秘の患者の3割は便秘ではないという。
「強迫観念と言うか、毎日出さなきゃいけないと思いこんでいる方もいます。
1日出ないだけで下剤を飲んでいるような。
そういう方には、レントゲン写真を見せて、あなた便秘ではありませんと言ってあげる。
すると、それでもう治ってしまう方も3割います。
これだけ情報がある時代でも、案外みなさん判っていないものです。」(小林医師)
小林医師が心がけているのは「患者さんの悩みを聞いてあげること」だという。
「患者さんはそのために来院されているわけですから、突き放すわけにはいきません。
ここは最後の砦。私が突き放したら、患者さんはほかに行くところがなくなります。
完璧には治らない人もいますが、少しでも改善するよう、一緒に治そうという姿勢が伝わることが大事だと考えています。
患者さんは本当に困り果てて来院するので、診察後には表情が変わります。
当初は暗い顔をしていたのが、1~2か月後には見違えるほど明るくなるのです。
病気とはそういうものです。それぐらい苦しいのです。
もっとすごい病気だと思ってくる人もいるので、便秘だから大丈夫と、否定してあげるのも重要です」
(小林医師)
▼累積症例数または患者数(2017年1月現在)
40,000人
▼年間症例数
2,400人
▼著書
【聞くだけで自律神経が整うCDブック】
【なぜ「これ」は健康にいいのか】
【セル・エクササイズ】ほか多数
▼出演テレビ番組
【たけしの健康エンターテイメント!
みんなの家庭の医学】
【中居正広の金曜日のスマイルたちへ】
【世界一受けたい授業】
【健康カプセル!ゲンキの時間】ほか多数